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コラム COLUMN

ICUで目覚めた朝

目を覚ますと、そこはICUだった。

テレビドラマでしか見たことのないような部屋。

血圧や心拍数を測る機械に囲まれ、胸には心電図のコード。

「えっ……私、どうしたの?」

頭の中は真っ白。

右半身は動かない。

何が起きたのかも理解できないまま、脳に刺激を与えるためだと言われ、イヤホンでラジオを聞かされていた。

それまで元気いっぱいに働いていた私が、突然、寝たきりの生活になった。

初めて知った「寝たきりの現実」

そうそう、寝たきりの人がお風呂にどう入るか知っていますか?

私は初めて知りました。

ストレッチャーに寝かされると、看護師さんたちが

「1、2、3!」

と声を合わせて持ち上げる。


「えっ、医療ドラマと同じだ!」

そんなことを思う余裕もないまま、今度はワイヤーで体を吊られ、そのままお湯へ。

まるでマグロになったような気分でした(笑)

それから先はもうされるがままです(笑)

トイレ問題と決意

そして、もっと大変だったのがトイレ💦

看護師さんから言われました。

「まだお若いので、女性の看護師が介助しますね。」

ありがたい…。

最初はそう思いました。

でも現実は違いました。

ナースコールはあちこちで鳴りっぱなし。

看護師さんたちは休む暇もなく走り回っています。

トイレに行きたくても、

「すみません、少し待ってくださいね。」

……待てないんです!!

「このままじゃ漏れちゃう!」

その瞬間、私は決心しました‼

私は女であることをやめました。(笑)

「看護師さん、男性でも大丈夫です!」

太陽くんとの出会い

今でも覚えているんです。

ジャニーズにいそうなくらい可愛い男の子。

名前は……

太陽くん。

「太陽くん、今日もよろしくね。」

そんな会話ができるくらいには、少しずつ笑える自分も戻ってきました。

夜が来るのが怖い

でも、夜だけは違いました。

また夜が来てしまう・・・

昼間はリハビリで気が紛れるのに、消灯の21時を過ぎると、不安ばかりが押し寄せてきます。

「この先どうなるんだろう…」
「もう元には戻れないのかな…」

考えれば考えるほど眠れない。

それまで睡眠薬なんて飲んだこともなかった私が、

「お願いだから、早く睡眠薬ください!」

と21時前からお願いして、看護師さんを困らせたことがありました。

リハビリ病院へ

そんな毎日を過ごし、ようやくリハビリ病院へ転院しました。

そこから、本当のリハビリ生活が始まります。

大部屋には、私の母くらいの年齢の女性ばかり。

私は親しみを込めて、「〇〇母さん」と呼んでいました。

それぞれの後遺症

その病院は、社会復帰を目指すため、生活そのものがリハビリ。

食事もみんなで食堂へ行き、一緒に食べます。

そこで私は知りました。

脳梗塞と一言で言っても、後遺症は本当に人それぞれだということを。

座っていることができず、ずっと歩き回ってしまう人。

左側が見えなくなり、お皿の左半分の料理だけ、まったく手をつけずに残してしまう人。

私は初めて気づきました。

「苦しいのは、私だけじゃない。」

そう思えるようになったのです。

それでも願ったこと

それでも…

本当は毎日願っていました。

「タイムマシンがあったら乗りたい。」

「あの元気だった頃に戻りたい。」

「神様、何でもします。
どうか、あの日の私を返してください。」

毎日のように泣いていました。

それでも、その涙は少しずつ、前へ進む力に変わっていったのです。

次回予告

「退院おめでとうございます!」

その言葉の意味を、私はまだ知らなかったのです。

次回は、退院後に始まった本当のリハビリのお話をしますね!